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黄金色のわたしの人生

2017KBS、演出キム・ヒョンソク、脚本ソ・ヒョンギョン、出演パク・シフ、シン・ヘソン。

おはなし:育ててくれたの親は実の両親じゃなかった!と思ったらやっぱ本当の親だった!!

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お父さん、がんばる!

KBS週末ファミリー枠のこのドラマ。先行の「月桂樹洋品店の紳士たち」「お父さんが変」の視聴率が良かったため、注目されてたみたいだけど、開けてみれば、視聴率40%越えを連発する人気ドラマへ。

パク・シフの連続ドラマ復帰作でもあったわけで、シフ様の面目躍如といったところ?

しかしこのドラマ、ほんわりとしたオープニングや常に紗のかかった画面とは真逆の、終始暗くて鬱々とした物語。

わたしは登場人物の半分くらいに感情移入できなくて、何度視聴を辞めようかと思ったほど。一応最後まで見たけど、なんでそんなに視聴率が良かったのか、いまだにさっぱりわかんない。

何がいやって、主人公のソ・ジアンね。

彼女の事情は長くなるから箇条書きにしよう。

・父親の事業が失敗した!ジアンは行きたい大学に入れなかった!

・契約社員でも人一倍仕事こなしたのに、コネ女に正社員の座を奪われて契約期間終了!

・ジアンは実は財閥ヘソングループの娘だった!ソ家のお母さんから追い出された!

・ヘソンの家は「じょうりゅうかいきゅう」だった!おハイソ過ぎてジアンはついていけないぞ!

・ヘソンの娘はジアンじゃなくて双子の妹ジスだった!ジアンは家を追い出された!

・ジアンはHPが1になった!心を閉ざしてきゅうけいだ!

・ジアンのHPがふっかつした!心を閉ざしてる間に家族が大変になってるぞ!

こんな感じの前半です。

この子が頑張り屋なのはわかる。わかるけど、自分のキャパを越えて猛進するから、常に余裕がない。余裕がないからいつも難しい顔をしていて、自分の身に降りかかる災難は全部誰かのせい。それでいて、私はいつもこんなに頑張ってるのに!っていう顔してるから、見ているこっちもイライラする。

演じるシン・ヘソンは「彼女はキレイだった」で玉の輿を画策する主人公の同僚役だったけど、ここに来て急に主役に踊り出る。

な、なんでこんな地味な子が主役に??と言うのが正直な感想。役柄的には「美人」ってことになってるけど、どう見ても10人並。主人公だけに、どアップになる事が多いんだけど、アップになればなるほど「こんなに化粧が濃いのに、こんなに地味顔だなんて」と思ってしまった。

演技が悪いわけじゃないくけど、クセなんだか、口元を変に伸ばしてしゃべるから、興奮して話せば話すほど不自然な感じに見えちゃう。

容姿も微妙なら、役としての性格も結構ひどくて、自分のことを心配してくれたお父さんにもシフ兄さんにも、「そこまで言わなくても」とこっちが涙目になるくらい正論めかした暴言三昧。最終回直前でさえ、シフ兄さんに「あなたの家族は私と私の家族にひどいことをした。なのに私にあなたを好きにさせるなんてひどい」とかいうの。む、むかつく…。

全くもってかわいげの無いジアンに、最後まで苛つきっぱなし。

役柄が嫌いだから、この女優さんも好きになれなかったなあ。

そんな暴言女ジアンに、なんでか惚れちゃうのが、パク・シフ演じるドギョンオッパ。

ドギョンは次期ヘソングループ総裁となるべく、家族の期待を一身に浴びつつ、祖父であるグループ会長の敷いたレールを順調に進んでたわけ。でも、ジアンと知り合うことで人生が一変しちゃいます。

行方不明だった妹が突然現れたと思ったら、やっぱり彼女は妹ではないという事実を一足早く知るドギョン。家族に事実を打ち明ける機会をジアンと伺っているうちに、彼女に惹かれてしまいます。彼女の告白を穏便に持って行こうとしたのに、自分のいないタイミングで家族にばれてしまい、家に戻ればジアンは追い出された後で、ジアンの家に行けば父親がジアンの父親を殴っている場面に出くわします。その後もジアンを探しまくるドギョンだけど、ようやく見つけたと思ったら「何なのあんた、心配したとかイミフ」と無愛想に返されてしまいます。

1度は彼女を忘れて「ヘソンの跡取り」に戻ろうとしたドギョンだけど、ジアンへの想いがあふれまくって、ついには家を捨て、自活する道を選ぶのです。最終的に上手くいく二人だけど、終始「なんでこの女のことが好きかなあ…」と言う疑問が消えなかったわ。肝心の最終回はストーカーみたいだし。

5年ぶり連続ドラマ復帰のパク・シフは、安定のユーモラスお坊ちゃま演技で、ドギョンのかわいらしさをアピールしつつ、愛に目覚めた男をロマンティックに演出します。

意外性は全くないけど、シフ様ペンには及第点だったんじゃないでしょうか?

ドラマ冒頭では結構顔のむくみがすごかったけど、後半ではすっきりフェイスに戻っていて良かったです。

ジアンの双子の妹で、ヘソンの本当の娘だったジスも、私はあんまり好きじゃない。

ジスは将来の希望とかがなくて日々を平和に暮らせれば満足なタイプ。基本、誰かに頼りっきりで、特にジアンにはおんぶにだっこ状態。勉強からいじめ問題から、好きな男への対応まで、「どうしよう、オンニ~」ばっかし。で、どうしようって相談したくせに、いざとなると「恥ずかしくて出来なかった~」とかいうしょうも無さ。

演じるソ・ウンスは、ジアン役のシン・ヘソンよりは可愛いんだけど、デモデモダッテちゃんがそもそも嫌いなわたしは、ジアン以上に苛つくこと多し。

バカで考えなしのとこもさることながら、勝手に誤解して意固地になる辺りが、め、めんどくせえぇぇぇ!!!のです。

この子と両想いになるヒョクもね、いまいちなんですよ。

何がそんなに偉いのか、初恋のジアン以外の人物にいちいち上から目線で、ジスと両想いになって突然デレるあたりも、うざいとしか思えなかった。

ヒョク役のイ・テファンは、アイドルグループの人みたいなんだけど、ガタイが良すぎてちょっと引く。なんつうか、イケメンだけど、首の太すぎるラグビー選手みたいな?

ドラマの裏主人公と言うべきは、家族みんなに振り回された挙げ句、すべてを飲み込んで家族を思うソ家のお父さんソ・テス。

テス父さんは、事業の失敗で家族に金銭的負担をかけてしまった負い目があって、あまり家族に強く出れない身。バリバリ働いていたときは、それなりに裕福な生活をさせてやっていたのに、借家に移った途端、家族はお父さんをハレモノ扱い。お母さんは働きもしないでお父さんの安月給にため息をつくし、長男ジテは「借家に住んでるようじゃ結婚なんて出来ない」とかワケワカメなことを言い出す。

大事にしてきた娘達も、ジアンは「このまま家にいても希望がない」つってヘソンの家に行っちゃうし、ジスは「どうせ実の娘のジアンのほうが大事なんでしょ!」と暴言を吐く。大学に入れようと予備校費を渡していた末っ子ジホは、「勉強嫌いだから大学行かないで自立するね!」とか言い出す。

ヘソンを追い出されたジアンを心配して探しまくったのに、肝心のジアンは「家族だからって一緒にいたってしょうが無い。ほっといて」と言われてしまうの。

今まで家族のために身を粉にして働いてきたのに、「一緒にいる必要がない」ってなんなん?と茫然自失&アイデンティティ崩壊のテス父さん。突然「あ、家族イラネ」と思いたち、「はい、家族解散しまーす!」と宣言してしまうのです。

わかる、わかるよお父さん!親の愛情だって無尽蔵じゃ無いんだよね。勝手なことばっか言って、相手を思いやらない家族なんか捨てちゃえ!!

そんなテス父さん、いったんは家族解散宣言をしますが、なんだかんだで家族が気になっちゃう。結局、ジスとジアンの件をマスコミに曝露されたとき、八面六臂の活躍で解決してしまうの。かっこいー!

演じるチョン・ホジン先生は、「六龍」のイ・ソンゲとは180℃違う家族思いのお父さんソ・テスで私の涙を誘いました。

テス父さんのしょんぼり中のしょんぼり具合は、本当に心に刺さって、特に彼を追い込むジテとジアンには憎しみを感じましたよ。

韓国における家族像がいまいち理解できていないわたしですが、成人過ぎた子供達が、そんなに「理想のお父さん」を押しつけんなよ、と思っちゃいましたけど、それがオヤジのアイデンティティなのかなあ。

もう一人のお父さん、ヘソン家のチェ・ジェソン父さんもなかなか大変。

お父さんはヘソンの長女と恋愛結婚なんだけど、プライドが高くて会長である父親に絶対服従の妻とは結婚生活が長くなるにつれ、距離ができるように。

死んだものと思っていた娘ウンソク(ジスね)が生きていたと知って一番喜んだのがこの人。ジアンと違って、ヘソンに慣れようとしないジスをそのまま受け入れてくれたジェソンお父さんは、あの手この手でジスを支配しようとするお母さんからジスを守るのです。

最終的にドギョンに会社を任せて、自分たち夫婦はヘソンから手を引き、本来なりたかった教師になるお父さん。

そんなジェソン父さんを演じたのが、ナイスミドル126.pngチョン・ノミン様!

やっぱノミン様にはインテリが似合う。

ノミン様がいるだけで、このドラマ頑張って見ようと思ったもん!

男性陣の中で一番むかつくのは、ソ家の長男ジテ。

はっきり言ってドラマのメインストーリーには、ほぼ関係ない役どころ。しかしそのマイナス思考と甘ちゃんっぷりで、テス父さんの心をえぐりまくりで私苛つきっぱなし。

テス父さんの言う通り、彼が大学までは事業が順調だったから、特に不自由はさせてないはずなのに、一番ぶぅたれてる。彼の論調は、「長男だから、親の借金肩代わりするのはしょうがないけど、借金持ちの借家住まいじゃ結婚できない。生まれてくる子供が可哀想」という謎理論。

韓国ファミリードラマで一番理解しがたいのが、彼らの家族観なんだけど、ジテの考え方は一般的なの?

一度家族のためにお金出すと決めたんなら、腹くくれや!彼女と結婚したいけど金がないって言うなら、漫喫で遊んでないでダブルワークでもしろっての!!

結婚したいし子供も欲しいけど、俺、金も家もないから無理無理無理!ってうっさいわ!

なんだかんだで結婚してからも、自分のことしか考えてないから、ヘソンとのごたごたで親に嫌気がさしたからって自分たちだけ海外移住しようとか考えちゃうとかサイテー。お前、「ご長男様」だから家族に責任があるんじゃなかったのかよ!?

ジテの嫁になるスアもいまいちわからん女。

ジテが大好きで、結婚するまでは良かったけど、子供が出来たら、「こんなはずじゃなかった」とか言い出す。ジテがうざくて、彼らのシーンはちゃんと見てなかったから、なんでそんなに子供が欲しくないのかがよく分かんなかったけど、いやがり方が異常。

「夫婦で子供は作らないって決めたのに、出来たら産んでくれってひどいわ!」って、え?ひどいの?完璧な避妊なんて、セックスレスになるしかないと思うのに、やることやって、出来たら仕方なくない?産む産まないは、そりゃ個人の選択だけどさ、それでジテにブチギレるのは違くないか?意味わからん夫婦め。

ソ家の末っ子ジホは、4兄弟の中で一番まともな子。

家が裕福じゃないことも、自分が勉強嫌いなこともわかってるから、大学で無駄金使うよりはさっさと自立して商売したいと思ってる。大学に行かないとまともな職に就けないっていうテス父さんの言い分もわかるけど、自分がちゃんと見えてる良い子じゃないか。

この子といい感じになるのがヘソンの末っ子ソヒョン。この子は親の言うことに特に疑問を持たずに生きてきて、逆らうつもりもなかったんだけど、ジアンの様子を見に来たジホと出会って、これまで知らなかった世界を知ってしまうのね。

マンネ同士のかわゆカップルだったけど、結局自分たちの道が違うってことでお友達で終わるの。好感のもてる二人だったけど、最後のほうが雑に終わっちゃって残念でした。

このドラマの中で、唯一その展開が気になって見ていたのが、ヒョクのお姉さんとジスが勤めるパン屋の房長さんカップル。

20代くらいにつきあっていた二人なんだけど、房長さんが施設出身って事で親に反対され、親の決めた相手と泣く泣く結婚したソヌ・ヒ姉さんですが、なんとその相手がDV野郎!!ぼろぼろになったヒ姉さんはDV野郎とは離婚。活発だったヒ姉さんはすっかり引きこもりのようになってしまうのでした。

そんなヒ姉さんと再会した房長さん、いらないちょっかいかけてるうちに元気なヒ姉さん復活です。ドラマ中盤では晴れて結婚に至るふたりですが、過去のエピソードが明かされていなかった前半は、挙動不審なヒ姉さんと謎の行動を取る房長さんから目が離せない!でもメインストーリーがうざい!という、わたし的になかなかストレスフルな状況でしたww

笑ったのが、どうみてもおっさんのナムグ房長が可愛いヒ姉さんより年下設定だったこと!その設定いる!?と思ったけど、まあ、基本このふたりには文句がないから良いわ。

最後まで展開が読めないっていう点では、目が離せないドラマだったのかもしれないけど、ほかはともかく主人公カップルの結末くらいきっちりやれや!てのが私の感想。最終回でテス父さんは死なないといけない。お父さんが死なないとジアンとドギョンはハッピーエンドにはならない。

そういう理屈は分かるけど、52話かけてジアンの頑固さを語ってきたのに、最終話だけで彼女の気持ちを変えるなんて無理がありすぎ。長々とやってきたのに、最後の15分くらいでバタバタ結末つけるとか、ないわ~。

見ていればそのうち面白くなるかもと思ってたのに、最後まで苛つきっ放しのドラマでした。疲れた。

追記:そういえば、このドラマの悪役たるヘソングループ会長のノ・ヤンホとその娘でドギョンの母親のノ・ミョンヒ代表。何気に大韓航空の会長夫妻と同じ名前なんだけど…わざと?


by namugiruluv | 2018-06-20 00:14 | 韓国ドラマ | Comments(0)